2007年06月29日

負の力

4763197320負の力
テリー伊藤
サンマーク出版 2006-11

by G-Tools




2007年68冊目

一般的にネガティブな印象を与える言葉を集め、テリー伊藤流にそれらの言葉の持つ力を負の力と定義して異なった価値観で捉えるといった趣向の一冊。
個人的には、どんな言葉にも表の意味と裏の意味があると思っているので、この趣向そのものには特別な驚きはなかった。
ただし、人は弱気になった時、どうしても「自分は〜〜だから」、「なんて自分は〜〜なんだ」と自己嫌悪に陥ることは少なくないのではないだろうか。少なくとも小生はその傾向にある。
その「〜〜」というのも考え方一つで、異なった価値観になるというのを知っておくだけでも少しでも救いになるとも思えた。
負の思考回路に陥った時に手に取りたい本である。

80点
posted by 番長 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月28日

強奪 箱根駅伝

4101301514強奪 箱根駅伝 (新潮文庫)
安東 能明
新潮社 2006-11

by G-Tools




2007年67冊目

新刊時に書店で見て気になっていた作品。
毎年正月には箱根駅伝をテレビにかじりついて観戦している箱根フリークの小生としては、ちょっと過剰に期待してしまったのか、少々期待外れの感。
設定自体が技術的に可能なのかもしれないが、どうもピンと来ない。
そして、何よりも犯人サイド、テレビ中継サイド、大学側サイドの大きく三方向から描かれるのだが、どこの側にしてもその背景等を含めた人物描写が今一つ物足りない。
しかし、本筋では満足はしてないのですが、随所に出てくる箱根に懸ける選手達や関係者の心情や、最後のあたりのアナウンサーのナレーションには感情移入して読め、身体が熱くなる感覚も覚えた。
箱根を非常によく勉強していることもうかがえたし、その辺の描写は評価したい。

59点
posted by 番長 at 00:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説>安東能明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月27日

ホームラン術

4166603825ホームラン術 (文春新書)
鷲田 康
文藝春秋 2004-05

by G-Tools




2007年66冊目

日米歴代強打者のホームランに対する考え方、アプローチが詳細な技術論と共に収められており、まさにホームランを科学した一冊。
著者が松井と近い人物のようで、松井にボリュームを大きく割いているが、日本からメジャーに移籍した松井の打撃に対するアプローチの変化を見ることで、そのアプローチの違いが如実に分かるようにもなっている。
また、日本の本塁打術の項では、日本の強打者達の弾道の記憶を呼び醒ましてくれる。
やっぱりホームランは頭で見ても野球の華である。

84点
posted by 番長 at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月26日

火の粉

434440551X火の粉 (幻冬舎文庫)
雫井 脩介
幻冬舎 2004-08

by G-Tools




2007年65冊目

久々に小説の新規開拓。
著者の雫井さんは「このミス」等で評判が高いようだということは知っていたので、大ヒット作だし、外れることはないだろうと思って購入。
前半部分では、大きな動きが起きず、少々読み進めるのが辛くなりかけましたが、ある人物の死を契機に物語は展開し始め、そこからはまさにページを捲る手が止まらないという使い古された形容詞をあえて使いたくなるほど一気に読ませられました。
まさにこれぞサスペンスノベルと言いたくなるような、やきもきするような展開はお見事。
犯人の過去の犯罪トリック?に不満は残るものの、犯人のありえそうな気がする異常性といい、オチのブラックユーモアといいかなりツボにはまった感はある。
人物の心理描写とその基となるエピソード等が絶妙に上手い作家という印象を受けた。
また、物語のテーマの一つである裁判について、建前上は法なのかもしれないが、普通の人が人を裁く時代が来るだけに、人を裁く重さを考えさせられた。
裁く側にも重荷が圧し掛かる、そんな時代が来るだけに、このテーマが訴える意味は極めて大きいし、もっと議論されるべきであろう。そんなことも思った。
新規開拓にして著者の力量が充分に感じさせられた作品。是非他の作品も読んでみたいと思った。

92点
posted by 番長 at 00:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説>雫井脩介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月25日

検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた!

4797335920検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた! 中小企業のWeb2.0革命
佐々木 俊尚
ソフトバンククリエイティブ 2006-08-01

by G-Tools




2007年64冊目

リスティング広告について特に新しく学ぶというよりも、それが威力を発揮した中小企業の成功事例が物語感覚で面白く読める本です。
充分に知識のある人にとっては、今更という内容かもしれませんが、事例とした挙げられた中小企業に綿密に取材しており、業界や地域の事情をふまえて、リスティング広告に活路を求めた背景、そして、リスティング広告が上手く活用された時の威力とその真価が鮮やかに描かれています。
リスティング広告の面白さとそのダイナミズムがどこにでもありそうな中小企業の悩みと共に描かれたことで、実感を伴って、一層際だって伝わってくる。
WEBにはアイデア次第で勝負できる要素が一杯詰まっているということが再認識できました。

2007年06月20日

深追い

4101316716深追い (新潮文庫 よ 28-1)
横山 秀夫
新潮社 2007-04

by G-Tools




2007年63冊目

ある警察署に勤務する七人の人物を描写した短編集。
登場人物達は刑事もいるが、鑑識や会計課の人など傍流の人が多く、名作『動機』や『陰の季節』の系譜にあたる作品と言っても良いでしょう。
『動機』程のインパクトは受けなかったが、それでも短編集でここまで読ませる筆力はさすがというしかない。
短編は無駄に長い長編よりも筆力が要求されると思うのだが、無駄を削ぎ落としたうえでキチンと要所を締める横山さんのその圧倒的筆力を感じられる一冊である。
個人的には、切なくなる横山節が多い中で、『締め出し』という作品のポジティブなラストが気に入りました。

83点

posted by 番長 at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説>横山秀夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月17日

元気なまちのスゴイしかけ

4569657818元気なまちのスゴイしかけ
佐々木 陽一
PHP研究所 2006-11-02

by G-Tools




2007年62冊目

日本各地の自治体・教育機関など地域活性化に向けて意欲的な取り組みを見せている24の事例を紹介しています。
個人的にも非常に関心を持っているテーマでもあり、地域ブランドの構築が取り沙汰されるようになってきている現在、その先駆けとなっている事例は大変興味深いし、後に続こうとしている自治体・企業・教育機関等にとってかけがえのないモデルケースであろう。
しかし、事例ベースでの紹介のため、非常に分かりやすい反面、一つ一つの事例について、掘り下げ方が浅く物足りない感がある。
現在進行形で行われているプロジェクトも少なくないし、個々の成否を現時点では評価するのは無理であろうが、このテーマに興味ある人なら読んで何がしかの参考になるものあるのではないだろうか。
メソッドを確立するというより、示唆を得るための本と言ったところか。
個人的には、やはり地域の活性化には企業と自治体の意欲的なコラボレーションが必要だという認識を強く確認した。

77点
posted by 番長 at 01:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月12日

どんな相手も説得できる悪魔のデータ操作術

4413035755どんな相手も説得できる 悪魔のデータ操作術
藤原 慎也
青春出版社 2006-02-25

by G-Tools




2007年61冊目

データの活用するための分類などを系統立てて解説してくれていますが、個人的にはそりゃそうだよねといった内容。
ここまで理屈立てて分類や活用法を細かく考えたことはなかったが、データを仕事などで日常的に多く扱ったり、接している人にとっては、経験則的に理解できていることの方が多いのではないかと思う。
データをどう見せるのか、どのように解釈するかといったデータの活用法など理解を深めるには手頃感のある一冊。
文中で何個か使われるシャーロック・ホームズの言葉の引用がなかなか面白くポイント高い。

52点
posted by 番長 at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

外資系コンサルの真実

4492532218外資系コンサルの真実―マッキンゼーとボスコン
北村 慶
東洋経済新報社 2006-10

by G-Tools




2007年60冊目

著者はビジネス書界で最近評判がやたら良いようなので、一度読んでみたかったのですが、本書が図書館にあったので借りて読んでみました。
一般市民の小生としては、やはり「マッキンゼー」とか「ボスコン」とか名前を聞いただけで、その威光の前に恐縮してしまいそうですが、そのコンサルティングファームとは一体どういった組織で、何ができて、なんで凄いのかを、あるいは、頼む時のメリットとデメリットまで非常に分かりやすく解説してくれています。
なにかイメージが先行してしまいがちで、実体が知られることの少ないコンサルティングファームという、組織であり、業界、また依頼者達の実状がよく分かるので、業界理解本として読むとなかなかに面白い。
逆に、コンサルティングファームがよく開発するフローチャートや図表などの知恵の部分を学びたいなら、別の本を選ぶべき。
文章も上手いし、北村氏が高い評価を得ているのも納得の一冊。
他の本も是非読みたいと思わせる。

83点
posted by 番長 at 20:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月08日

お金より名誉のモチベーション論

4492532250お金より名誉のモチベーション論 <承認欲求>を刺激して人を動かす
太田 肇
東洋経済新報社 2007-01-04

by G-Tools




2007年59冊目

かなり的を得た分析がされている名著だと思う。
企業または経済社会から見れば、成果主義はしごく当然のものなのだろうが、日本社会では、まだまだ浸透しきっていない、受け入れられない背景にある土壌を明確に表現してくれています。
成果主義を段階的であったり、一部であったり取り入れている企業の方が今やむしろ多いのかとも思うが、この土壌を理解しないと、成果主義も思惑通り機能しない可能性も示唆しているように思えるし、示された事例の中には、周囲であてはまることや、自らがあてはまるように思えることもまた多く、指摘の適切性を痛感する。
また、全てが可能であるとは思わないが、いかにして名誉を感じさせることで、モチベーションにつなげるかの具体的提言もあり、応用可能だと思われるものも少なくなく、参考になる。
マネージメントをしている人にとっては、一読を是非オススメしたい良書である。

90点
posted by 番長 at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

社長力

4794215061社長力―話題の経営者たちの実力と品格
有森 隆
草思社 2006-06

by G-Tools




2007年58冊目

話題のIT系社長をはじめとした有名社長35人の経営力を格付けするというなかなか無謀な企画ですが、個人的には企画そのものは大好きです。言ってみれば、このブログも勝手に点数つけてるので、コンセプトは似たようなものですし。
基本的には、各社、各人の足跡や沿革をどう受けとめるかは個人で違うものでしょうが、格付けするといった本書のコンセプト上、そのための材料も著者によってフィルタリングされていると思って読むくらいで丁度良いでしょう。
豊富なビジネス系のネタが満載のトリビア本として小生は結構面白く読めました。経営のエッセンスとかを求めて等、ビジネス本として読もうとするとおそらくつまらないのではないかという私見です。

79点
posted by 番長 at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月05日

幻夜

4087461343幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))
東野 圭吾
集英社 2007-03

by G-Tools




2007年57冊目

名作『白夜行』の続編的作品と聞いていたのですが、『白夜行』はあそこで完結でもいいのではという複雑な心情もあって、ちょっと読むのをためらっていました。
しかし、さすがは東野さん。『白夜行』との繋がりは作中では明示されなく、純粋に独立した作品になっています。
ある人物を『白夜行』の登場人物と同一と捉えるかは読者に委ねているのですが、そのあたりの本作の大筋とは関係のない複線の張り方あたりは、本来のミステリー作家としての手法だなと感心させられます。
で、描写の仕方なども『白夜行』に非常に似たものになってるのですが、『白夜行』では主人公男女の心理は全く描かれていないのに対して、『幻夜』では片方の心理だけは描かれるのが印象的。
全く個人的印象だが、この差は男女の関係性の差を著者が現しているようにも感じた。
個人的には『白夜行』の方が好きですが、本書も700頁超を一気に読ませられました。
三部作構想も東野さんの頭にはあるようで、もし出たら次作も色々な意味で驚かせられるんだろうな。いやいや楽しみです。

97点
posted by 番長 at 01:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説>東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月04日

ブンブン丸の「野村野球」伝道

4094080767ブンブン丸の「野村野球」 (小学館文庫)
池山 隆寛
小学館 2006-03-07

by G-Tools




2007年56冊目

ブックオフの100円コーナーで発見したのですが、こんな本が出版されていたこと知りませんでした。
昨年から楽天の打撃コーチを務める著者ですが、現役時代、野村監督の下でヤクルト黄金時代を担ったとはいえ、その「ブンブン丸」の愛称が示すように、常にフルスイングのイメージが強かっただけに、野村監督の緻密な野球をそこまで信奉していたとは意外でした。
内容的には自叙伝なものなのですが、意外だったことや、裏話的なエピソードなどもあり、期待していた以上に面白く読めました。
また、引退試合に関するくだりはちょっと感動してしまった。
楽天ファンでもあり、野村監督信奉者の小生としては、指導者として大きく成長してほしい期待、楽天選手達に野村野球を伝える伝道者としての期待を強く持つに至った。
是非、野村野球を選手達に浸透させ、また、継承することで、次の楽天監督になってほしいと思えるような打撃コーチとしての活躍を期待しております。

80点
posted by 番長 at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月03日

ロングテール

4152087617ロングテール―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略
Chris Anderson 篠森 ゆりこ
早川書房 2006-09

by G-Tools




2007年55冊目

図書館にあったので、現状認識の確認的意味合いで読んでみました。
個人的には、特に、何か目新たらしい発見があったわけではありませんが、さすがロングテールを最初に提唱したと言われるwired誌の編集長だけあって、豊富な数字的裏付けもとっており、経済学としての学術的意義も高い一書であると思う。
重要なのは、テールの末端にあるような商品でも、そこまで辿りつく機会が与えられれば、十分に売れる可能性があることだろう。どのような「フィルタ」をかければそこに到達できるのか。
また、逆に物理的制限があるリアルの場合においても、この「フィルタ」が、品揃えで遠く及ばないWeb店舗に比較した場合、リアルのインターフェースという部分以外で、さらに重要視されてくるのではないかというような思いを抱いた。
また、都市のロングテールというべき考察は非常に興味深いものがあった。
何かを新しく学んだというよりは、色々と考えるべき材料を示唆してくれたような気はする。

72点
posted by 番長 at 13:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なぜ安くしても売れないのか

4478502706なぜ安くしても売れないのか―一人二極化消費の真実
マイケル・J・シルバースタイン
ダイヤモンド社 2007-01-13

by G-Tools




2007年54冊目

消費の動向として、中間価格帯の商品が苦戦しており、伸びているのは高付加価値のあるワンランク上の価格帯の商品か、ほぼ同程度の満足を割安で提供しているワンランク下の価格帯という指摘は、今更取りたてて説明するまでもないことだが、重要なのは、いわゆるミドルクラス、一般的な消費者が、そのどちらのゾーンの顧客たりえるということだろう。
本書でも詳細なモデルケースで示しているが、一般的な消費者、もしくは平均以下の収入の者であっても、こだわりのある消費をするし、それ以外に関してはなるべく安くすましてしまう、あるいは安く上げる努力をするのが一般的な消費者の心理であり、それができる時代でもある。
性別や年齢、収入といった単純な属性だけで測るような紋切り型のマーケティングではもはや通用しないということがあらためて感じさせてくれた。
一人二極化という消費の現実の豊富な事例と消費者の背景心理を勉強するうえではなかなかに良書といえるのではないだろうか。
ただし、取り上げられた事例が小生には馴染みのない外国企業も多く、頭では理解できても、いまひとつピンとこないところが少なくなかったのは残念。

60点

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。