![]() | 和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか (講談社現代新書) 佐野 真 講談社 2005-07-20 by G-Tools |
2008年16冊目
ソフトバンクのピッチャー和田毅はその投じるボールのほとんどがストレートでも球速130キロ台である。
しかし、その球速ながら昨年まで入団以来5年連続で2ケタ勝利を記録している。しかも、奪三振率が示すように、その投球スタイルは交わすタイプのものではなく、あくまでも本格派のそれである。
おそらく、野球ファンを自認する者であっても、なぜ和田投手の投げる130キロ台のストレートがそんなに打ちづらいのか、きちんと説明できる者は少ないだろう。
本書は入団2年目終了時点のものではあるが、そんな謎の多い投手・和田の投げるボールが打ちづらい理由を科学的に解明しようと試みつつ、そんなボールを投げるにいたった和田の野球選手としての、また人間としての経緯にも注目しており、半分は野球科学書であり、残り半分は和田のドキュメントとも言える内容である。
個人的には、巻末に和田の卒論も記されているが、非常に頭の良い選手であるという印象を強く受けた。
和田の遅くとも打てないストレートは負けず嫌いの精神、圧倒的な努力にくわえて理論的なアプローチからなる、いわば高いレベルの心・技・体が織りなす賜物なのだろう。









